和室

祖父が残した問い

品格があり、穏やかな人格で、知性がある
尊敬する男性の一人
元日本軍兵、晩年は善良な僧侶として生きた祖父の話です

「戦地に行き、生きて帰れた者はごく僅か。
だから、今ここにいるというだけで、とても幸運なこと。
おじいちゃんの使命は、戦場で亡くなった戦友の霊を慰めること」

ちょうどお盆の今の時期
僧侶の祖父は、慌ただしく喪服に着替え、
たくさんの家を回ってお経をあげていました。
東京に来ると靖国神社に行き、亡くなった戦友を偲んでいました

あの時代の若者がそうであったように、祖父も日本国兵士の一人として
戦艦に乗って戦地に向かいました
中国大陸のどこかで「食糧配達」の仕事をしていたそうです。

大学1年の冬、祖父は亡くなりました
「戦争とは、何か」という問いを残したまま

大学時代、中国や韓国、東南アジアの国々へ行き、日本軍が残した爪痕を徹底的にまわりました。
特に戦時中、祖父と関わった中国へ。
南京大虐殺資料館、天津資料館、撫順日本軍戦犯管理所、撫順、平頂山資料館。
日本軍兵士であった祖父の経験と対極である
日本軍の被害者である国々からみた歴史観を知ることになりました

そこで出会った疑問
「祖父は、戦地で、他国の人の命を脅かすことはなかったのか」

孫である私も、子供である母親たちも、晩年まで愛した妻である祖母も
本当のところはわかりません
でも、あの時代が戦争中であったということ、
そして、敵の戦場にいたことは確かです

異常事態はいつの時代もどんな国でも
起こり得ます
戦争の脅威とは、善良な一人の人間を
いとも簡単に殺人マシーンにしてしまうことです

家族や周囲の人たちに愛情を注ぎ、多くの人に信頼されていた祖父
被害と加害、両方の歴史を抱えて生きた祖父
死の直前まで、僧侶として知を深め、「生と死」を追求していた祖父

「戦争とは何か。生とは、死とは。」
祖父が残した問いを、今の世界で考え続けている私です

今日、8月15日、日本の終戦記念日
そして、
アジアの国々における日本軍からの解放記念日

11・13
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