和室

犠牲祭のマンサフ(ヨルダン料理)とお正月のお雑煮(日本料理)

もういくつ寝ると お正月~
お正月といえば、お雑煮。
みなさんの地域では、どんなお雑煮を食べますか?

以下は、神奈川県相模原市のお雑煮を初めて食べたときの感想です。
「餅の形は、丸じゃなくて四角!焼いたおもち?
 昆布だしのすまし汁・・・これが、お雑煮なの?」
私が小さい頃、岡山で食べてきたお雑煮と、
神奈川県でいただいたお雑煮は、形も味も調理法も異なります。

その後2009年、開発教育の研究をされている方から、
「全国の家庭雑煮アンケートに協力してほしい」という依頼があり、
お雑煮のエピソードや具材の意味を、祖父母から聴きました。
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お雑煮にまつわるエピソード(提出情報から)
「祖父母の家は岡山県の県北、新見市にあります。
中国山地の麓に位置していて、市内を離れると、
藁ぶき屋根の家が残っていたりします。

90年くらい前から、この味付けが伝わっているようです。
60年くらい前は、その地域に海苔を売りに来る
行商のおばあさんが、祖父母の家に泊まっていたようです。
その海苔は貴重で高いという話でした。

30年から20年前、私が小さい頃、祖父母の家で親戚があつまって、
正月の元旦に、このお雑煮を食べて新しい年の一年を迎えました。
県北で山の中、海の幸たっぷりのお雑煮というのは、
ちょっと不思議かもしれませんが、
私にとって、これがなくては、新しい一年間が始まりません。」
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神奈川のすまし汁、焼いた角もちお雑煮に驚いた私。
その後、もっとカルチャーショックを受けた町は、
岡山市から瀬戸大橋を超え、車で一時間の香川県高松市。
香川のお雑煮は、あんこの入った丸餅に、味は白みそ仕立てでした。

私のお雑煮は、岡山のブリでだしをとった丸もちのお雑煮。
香川のあん入りもちや、神奈川の焼いた角もちは、
「お正月が来た!」という感じはしません。
この感覚は、美味しいとかマズいという話ではないのかも。

子供時代のお正月の思い出や祖父母や親せきの愛が
ブリの出し汁と丸いおもちにつまっている。
「お正月がきた!」と、DNAにしみ込んでいる感じです。

じゃぁ、香川のあん入りお雑煮や、神奈川の焼いた角もちが
ダメかといったら、そうではないのです。
だって、他県の人にとっても、私の雑煮に対する思いと同じくらい、
その土地や家庭に根差したお雑煮を愛しているのですから。

そういうわけで、全国各地のお雑煮は、
「違い」はあるけど、「ダメ」じゃない。
どこの地域のお雑煮も違いがあり、それぞれ美味しくNO1。

お雑煮といえば、ヨルダンのマンサフ。
マンサフは、ジャミードという固形ヨーグルトで羊肉を煮込み、
その煮込み汁で米を焚き、炊き上がった米の上に煮込んだ
羊肉をのせるヨルダンのおもてなし料理です。
結婚式や、祝い事などでも良く食べられます。
マンサフにも、お雑煮のように、
「私の町の、私の手料理が一番」という熱い思いがあります。

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以前、北部の町マフラックでマンサフをいただいた時、
「マンサフって、カラク(南部都市)が一番おいしいんでしょう?」
なんてコメントしたもんだから、いやぁ、もう大変・・・。

そんな、ヨルダンの自慢料理マンサフですが、
初めて食べる日本人にとっては、
「ごはんにヨーグルト?なんじゃそりゃ?」の世界です。

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ヨルダン人の家庭で作られた、自慢のおもてなし料理こそ世界一。
中でも、「うち」のマンサフが一番。

私にとって、祖母や母が作るおせち料理やお雑煮がNO1。
日本料理が世界一。

ヨルダンのマンサフがダメかといったら、そうではない。
ヨルダンのマンサフに対する愛と誇りを知っているからこそ、
ヨルダンのマンサフも最高!アラブ料理も素晴らしい!

帰国後、日本のTVで中国や韓国のことを
あれこれと批判する報道が多く、正直まいってしまいました。
もし、自分の故郷、自分自身に自信があったら、
もし、自分の育った場所や食べ物に思いがあるのなら、
もし、自分の国に生きる人たちのことを、信頼していたら、
近所や他人のことを、ケチョンケチョンに叩かないと思うのですが。

IMG_0041_convert_20121227185237.jpg私は、日本料理が大好き。
その土地に根差す食文化に
誇りがある、
代々受け継がれてきた文化・
風習も大切にしたい。




だから、
他国や他地域の人たちの思いもよくわかる。
日本料理と同じように、ヨルダン料理は素晴らしい。
中華や韓国料理、アフリカの料理も尊重したい。

岡山新見のお雑煮と同じように、
香川や神奈川のお雑煮も、家庭の愛がつまっている。

そういう感覚を、これからも大切にしていきたい。

さぁ、もういくつ寝ると、お正月。
今年も、お世話になりました。
皆さま、よいお年を。

「食」に関する関連時期

「犠牲祭がやってきた」2011年11月6日記事

「羊さまのお通りだ」2012年7月1日記事

「ヨルダンでウサギを食す」2012年9月11日記事

「干し柿となつめやし」2011年12月5日

「所変われば味覚も変わる」ウガンダの食事

今回の記事は、岡山大学教育学部で行われた
免許状更新制の講義を聴きながら、思い出した内容です。
岡山大学の先生方、お疲れさまでした。

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4 Comments

Comment

さてさて来年は?

今年も多方面からの情報有り難うございました。ヨルダン、トルコの情勢は勿論のこと、運慶・快慶の仏像、宗教・・・そして最期にはお正月料理。日本のハシにいても和室を開くと世界につながるのでワクワクしました。和さんの未来に幸多かれと願っています。
2012/12/31(Mon) 11:01:55 | URL | 月の砂漠 [ Edit]

新年おめでとうございます♪

和さんお元気でしょうか?ハルシゲです。
シゲは、相変わらず元気にやっています。
そして、飼い主はあさって勤務地に向けて旅立ちます。。。今はヨルダンからさほど遠くはないところなのデス。今は岡山?でしょうか。シゲと行けることが出来たら行ってみたいデス!
今年一年、良いお年になりますように!!
2013/01/01(Tue) 22:56:55 | URL | ハルシゲ [ Edit]

明けましておめでとう★

免許更新の授業、進めていますね。(^o^)
どのブログを読んでも、根底に流れているのは、一人ひとり、一つひとつに意味があり価値があるんだよ、というメッセージが伝わってきます。 たぶっちゃんがクラスの子に接していた姿勢もそうだったなと、今、ふっと思い出しました。
私が気づかない子の良い所をたくさん発見したり、その子の面白み(?)を上手に見つけたりして楽しんでいたね。たぶっちゃんの大きな温かい懐に、またたくさんの子ども達を包んで、育ててください。
2013/01/04(Fri) 21:43:51 | URL | みなちゃん [ Edit]

とある言葉を思い出しました

ぶち姐さんの文章を読んで、『文化に優劣はない』という、大切にしている言葉のひとつを思い出しました。
本当に、そう。
自分の国を大切に。 隣の国も大切に。 世界の反対にある国も大切に。
手をつなぎ合っていきたいですね。

追伸:『ブリ』について勉強し直しました!!!
   知らぬは一生の恥・・・となるところでした。 一言お礼まで。 ありがとうございました (^-^)
2013/01/08(Tue) 17:42:33 | URL | 3103 [ Edit]
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