和室

運慶と快慶 二人の生き方を巡る旅

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私は運慶が造った
仏像が大好きです。

運慶の仏像たちに
魅かれる理由は、

パンっとはじける筋肉、
心臓が脈打っていそうで、
木に血が流れているような
ところです。

今にも動き出しそうな
躍動感が、
なんともたまりません。





仏像が見せる表情も、とっても豊かです。
困った顔、眠そうな顔、怒り狂った顔、微笑んで穏やかな顔
布のしわには、動きがあり、風がゴウゴウと吹いているのが
伝わってきます。

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私にとっての、運慶の作った仏像の魅力は、
一つひとつの仏像たちが、バラエティに富んでいて、
まったく違う魅力を持っているところです。
世界美術史にノーベル賞があったら、運慶がランクインすること
間違いないでしょう。

一方、もう一人の天才、快慶もとても有名です。
ただ、快慶の仏像を見ても、
「美しい」「繊細・煌びやか」「落ち着く」、感想は以上。

私にとって快慶の仏像があまりピンとこないのは、
運慶のような仏像が放つ個性が感じられず、
どこか優等生をめざしているように伝わってきたからです。

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というわけで、二人の鎌倉仏師のイメージは
運慶:枠にハマらない奇想天外・ユニーク・天才・大胆
快慶:枠の中でじっくり丁寧に取り組む・真面目・優秀
という感じでした。

そんな中、快慶の軌跡をさぐる本に出会いました。
徳間書店から出版された「日本の仏像巡礼」という雑誌です。

以下、抜粋
「快慶の生き方は、「横断的」であり、変化と多様性に彩られている。
たとえば、運慶が鎌倉幕府とのつながりを強めていく一方、
快慶は、平気で京都の皇族や貴族とまじわる。
幕府の仕事を引き受ける一方で、平家の鎮魂のため仏像を造ったりする。
でも、快慶の作品は安定していて、軸がぶれることはない。」

「運慶は、仏師として、己の技巧を高め、
より斬新な作品を純粋に造りだそうとする。
一方、快慶は、阿弥陀信仰者のネットワークの中で、
自分の存在価値を見出している。」

運慶が縦のつながりの中で、コツコツと真面目に、
棟梁の跡取りという枠の中で、自分の技を伸ばしてきたことに対し、
快慶は横のつながりの中で、その時々の状況に合わせ、
自由気ままに、自分の技を楽しんでいたというのです。

つまり、私のイメージする二人とは、まるで正反対なのです。
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鎌倉仏師の運慶と快慶、二人の生き方の違いは、
教育への向かい合い方と似ていると思います。

先日、
上越教育大学で、私と同世代の院生に出会いました。
彼女は、新潟で生まれ、育ち、教育を受け、教員になり、
院生として再び新潟にある上越教育大学で、学びを深めています。

私がゼミ室におじゃました時間は、
全国の副読本を集めるために、各都道府県の教育委員会に送る封筒を、
せっせと準備されていました。
そんな中、忙しい時間をぬって
新潟県の教育事情、勤務されていた学校の話をたくさんしてくれました。
「一緒に学年を組みたいなぁ。」と思わせる、温かい雰囲気の彼女。
コツコツと資料を集め、文献を整理し、じっくり教育に立ち向かう姿。

ここに、日本全国をあっといわせるような
魅力的な授業や学級経営へ、静かな迫力も感じてしまいました。
上越から生まれる教育界のルネサンス。
まるで運慶ではないでしょうか?

一方、私といえば、
中東ヨルダン―福島――仏語圏西アフリカ―神奈川県相模原市と
教育のある舞台ならどこへでも。
快慶のように縦横無尽に横断する生き方を選んでしまいました。

そんな私の学級経営や授業は、いたってシンプル。
毎年、実習生や初任の先生たちと同じやり方をしています。
10年たっても、マニュアル本は欠かせません。
言語や風習、文化が異なる教室で、変わらない普遍性を求めるからこそ
安定感のある授業、ぶれない学級経営を目指しています。
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長くなってしまいました。
縦のつながりを大切にし、運慶のような大胆な授業、魅力的な学級経営
横のつながりを大切にし、快慶のようにネットワークを活かした、
大きな舞台での教育

現役教員のみなさん、
そして、これから教員の道を進まれる学生のみなさん、
運慶、快慶  あなたはどっち派?

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6 Comments

Comment

興味深い内容でした。
私はどちらかといえば快慶かなぁと思います。ネットワーク広げて吸収していくのは得意なんですけど…芯がブレてる気もします。ていうか、芯あるのか?私…

運慶、快慶のいいとこどりしたいところですが、どちらのタイプの先生も学校現場には必要ですね。
2012/11/21(Wed) 13:35:15 | URL | えりかせんせい [ Edit]

こんにちは

こんにちは、ブッディーズです。
大変興味深く読ませていただきました。
二人の天才仏師、かなり違う性格なんですね。
「仏像」の制作というのは、まづ仏教・仏典を理解しなければ出来ませんね。仏師の力量はその造形技術以上に、高い精神性が必要なのかもしれませんね。

仏像が本当にお好きなんですね。
これからも頑張って下さいね。ではまた。
2012/11/22(Thu) 00:40:29 | URL | マアカラ [ Edit]

こちらへのコメントありがとうございました。
世界中で活躍しておられるのに仏像が好きとは意外な一面ですね。いやいや、海外に居る時こそ日本的なものに惹かれるんでしょうか。
2012/11/24(Sat) 10:28:58 | URL | かじおか [ Edit]

こんにちは

ブログ≪BUTU ROAD≫にコメントを
いただきありがとうございます。
見仏的世界観を“ゆる~く”楽しむをコンセプト
に取り留めのない話しを書き込んでます。(笑

和さんのブログ読まさせていただきました。
運慶と快慶の違い、なるほどと思いながら
勉強させていただきました。

また、寄らせていただきます。
今後ともよろしくお願いします。
2012/11/25(Sun) 17:00:05 | URL | bonbonno [ Edit]

韮山の「願成就院」是非ともまた行きます。

運慶が作った仏像が間近で見られると、以前たぶっちゃんが行っていましたよね。

鎌倉時代の仏像のことをあんなふうに魅力的に書かれていては、是非とも行って見たくなりました。

北条時政が頼朝のために作ったとされるこの「願成就院」ですが、私たちが行った時は夕方になってしまって入ることができなかったのです。ですから、近いうちに行ってみようと思います。

それはそうと、みなちゃんから近況は聞きました。応援していますよ。
2012/12/08(Sat) 20:24:10 | URL | wakuwaku [ Edit]

こんにちは。
素敵なブログで、夢中で見入ってしまいました。
感動です。とてもおもしろいです。
以前静岡仏女でコメントいただいたのに気付かず申し訳ございません。
これからもよろしくお願いします。
2013/03/05(Tue) 10:21:34 | URL | niocnicori [ Edit]
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