和室

音楽をめぐる母と私/ヨルダンと日本

岡山の実家では、
いつも、ピアノの曲+保育園の歌が流れている。
現役保母さんである母親は、38歳で、短大入学。
保母、幼稚園免許取得に音楽は欠かせないから、38で初めて鍵盤を触った。
毎日、指を動かさないと、仕事にならないというのだ。

「楽器なんて、やる気になれば誰だってできる。」
音楽系の習い事経験のある私だからいえること。
母親が育った時代は、楽器はお金持ちのお嬢様の習い事だった。

母親は自分の娘には、自分ができなかったことを
させたかったのだろう。
エレクトーン教室に通い、いろんな音楽を聞き、
私は小さなころから音楽に触れていた。

小さい頃は、体や耳を使ってすぐに覚えることできるけれど、
大人からの演奏技術習得には、だいぶ時間がかかるようだ。

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神奈川県相模原市の教員をやっている頃、
音楽系の習い事をやっている児童は、クラスに4,5人はいた。
音楽合唱会・合奏でピアノ伴奏者が、
誰もいないと困ることは一度もなかった。
もちろん、私より、ずっと上手な児童は山ほどいた。

ヨルダンのパレスチナ難民局の生徒たちにとって、
音楽や楽器演奏は未知の世界。
鹿児島で育った母親の世代と同じく
「お金持ちの子に限定された、特別な習い事」
なんだと思う。

周りに音楽がないのだから、クラシックを鑑賞することもない。
合唱でリズムや音程を合わせるということさえ知らない。
結婚式で大音量のアラブ音楽に合わせて
歌ったり、リズムをたたくことはできるけれど。
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以下は、以前JICAのHOTアングルに投稿した記事からの抜粋

「ヨルダンで出会った感動」
http://www2.jica.go.jp/hotangle/mideast/jordan/000978.html

ヨルダンでは、青年海外協力隊の音楽隊員が中心となって、
養護隊員をはじめ、あらゆる職種の隊員や
地方で活動している隊員と連携をとり、
音楽会開催の要望があった学校や施設には、
どこにでも出向くという巡回音楽会を行っている。

音楽隊員たちは、
音楽隊員自身の配属先である学校はもとより、
音楽の授業が行われていない小・中学校、
地方の職業訓練校、養護施設などで、
音楽を通した楽しい時間を共有している。
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「初めて合奏や合唱を聴いた!」と、感動が冷めない職業訓練校の生徒たち。
曲に入り込んで、いすから体を乗り出し、
ノリノリで演奏を聴くケアセンターの利用者。
ボディーパーカッションの楽しさに目覚め、
友達と一緒にリズム遊びをする小学生。

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***************
美術隊員の私も、少しの間、巡回音楽会の仲間に入れてもらい、
楽しい時間を一緒に味わってきた。

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学校の最後の週に、低学年の子が、
「カリーマ先生のお友達が、ナザールに来てくれて良かった。
 とくに、音楽発表会は最高だった。リズムダンス、ぜったい忘れない。」
と、4、5人でリズムをみせてくれた。

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中3の生徒たちは、
ヨルダンのお礼にということで、
日本への旅立ちへ向け、花向けの歌を歌ってくれた。

小さい頃エレクトーンを習っていた頃は、
「練習が面倒くさい」と思っていたし、
教員として吹奏楽部を担当していた頃も、
「また、私が音楽!?」と、
一時期、音楽が好きになれなかった。

私にとって音勘が、知らないうちに身についたのは、
自分の努力や才能ではない。
日本人の子供たちが、ヨルダン人の子供たちよりも
スポーツ、音楽・美術において、
優れた才能があるとか、生まれながら能力が高いとかいうのも違う。

私がヨルダンのパレスチナ難民キャンプに産まれていたら、
また、
今から60年前、母と同じ地域・時代・環境に産まれていたら、
きっと身についていなかったと思う。

美術も音楽もスポーツも
才能の前に、
「環境」が大きく影響する。
環境がチャンスを作り、できる・わかるという選択肢が広がる。
その選択肢は人生を豊かにする。
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音楽のチャンスがたくさんある「今の日本」に生まれ育ったこと、
それから、母親からエレクトーンを習わせてもらったことに、
感謝したい。

というわけで・・
今の私だからできること。
ピアノ練習を頑張る母親へ
これから、簡単なピアノ伴奏を作ろうっと。
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選択肢

何が良い国で何が悪い国かといったら、子どもたちの未来にたくさんの選択肢があるかどうかということでしょうか。そういった意味では、現代の日本に生まれて本当に良かったと思います。
2012/10/15(Mon) 06:53:14 | URL | shukran [ Edit]
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