和室

美術のカリーマ先生

ヨルダンで担当した生徒から、突然連絡があった。
「美術のカリーマ先生、おひさしぶりです。
 私たちも中学4年生(高校1年生)になりました。
 来年の春に卒業です。卒業式に来てください。会いたいです。
 ヨルダンでみんな待っています。」

Jordan Amman 2011

久しぶりに、うるっときた瞬間。
ヨルダン美術隊員時代の記事はこちら。

2012年2月 和室記事 本業 美術科教育
美術科教育

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ヨルダン美術隊員とUNRWA美術教員が生み出した「ART FOR ALL」アイディア教材集

「ART FOR ALL」
みんなが楽しめる美術科教育を目指して
Idea+book+Cover+page_convert_20130126012942.jpg実際の授業実践から生み出された美術科授業のハンドブック。

ヨルダン美術隊員とヨルダン美術に関わる先生たちが
共同開発して取り組んできた、アイディア集。

この本に目を通し、鮮やかにヨルダン美術の思い出が蘇ってきた。

写真は私の教材案数点
注:「ART FOR ALL」で使用されたフォーマットではありません。



図工室がない、絵の具も絵筆もない。
生徒たちが用具を持ってくる気配もない。
ないないづくしで、どうやって図工の授業を行うのか・・・。

校長先生に悩みをうちあけても、
「主要5科目こそ女子生徒の進学率をあげる要」という答え。
「勉強に関係のない美術は、やってもやらなくても、
どっちでもいいんじゃない・・・」という感じ。
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生徒の生活に近い美術、デザインを集めていく。
生徒たちが手に入りやすい教具をつかった授業、
特定の上手な生徒だけでなく、みんなが参加できる授業作り。

ハサミの持ち方も、のりの使い方もゼロから。
日本では幼稚園・保育園で行われている指導を
ヨルダンでは小学校4年生から行う。
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美術科授業を校長や教頭先生に見学してもらい、
美術科教育の意義を伝えていく。
クレヨンや鉛筆が学校費で買ってもらえるようになっただけでも
ずいぶんな進歩だった。

他教科の先生たちとも連携を図る。
数学や算数の中で、
定規や角度を使う授業があると、
私も一緒に混ざって、定規や分度器・コンパスの使い方を
個人指導していった。
作図の技術がデザインの感覚につながっていく。


パレスチナ刺繍の授業では、歴史・社会科の先生に
資料を見せてもらい、
パレスチナの地の歴史や風土のことも考えてもらった。

学区の風景を撮影し、身近な看板の文字デザインや
色彩・遠近が美術科につながっている授業案も開発した。
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児童、生徒みんなにとって、
「新しい世界を知って良かった」
「もっと美術の世界を知って見たい。描いてみたい。
表現したい。」という時間になる様に。

結局、私はアイディア集に関わる仕事を
やり残して帰国したのだが、
帰国後も今のヨルダン美術隊員が、
印刷・製本やワークショップなどを
継続して行ってきた。

青年海外協力隊の雑誌
クロスロード2月号に、ヨルダン美術の
アイディア集「ART FOR ALL」が
記載された。(原稿は森本さん)
次は、Jica’s World 3月号で紹介されるそうだ。(現役隊員ハルちゃんの紹介)
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目の前の生徒たちに焦点を絞って
目の前に用意できる物を使って
今自分が生きている場所で
「だれにでもどこでも楽しく取り組む」授業
ヨルダン美術科授業の新たな展開は、今はじまったばかり。

関連記事 日本の中学校美術科教育の今
兵庫県神戸市の中学校美術教師のブログ1月25日記事
現役美術教師 新ヨルダン隊員 エリカ先生のブログ「美術教育の意味」
過去の記事
和室「ヨルダン美術科授業と生徒たちの作品①」2012年8月28日

和室「ヨルダン美術科授業と生徒たちの作品②」2012年9月1日

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「届け応援メッセージ」―みんなが笑顔で生きる社会へ 公開授業③

いよいよ、明日からの一週間が、
活動では、最後の週となってしまいました。

ヨルダンの生活が、こんなに充実したのは、
ここに紹介している、ナザール女子校にいる
同僚、生徒、美術教師タガリードのおかげ。
いったいどうやって感謝の気持ちを表したらいいのでしょう。
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今回も
引き続き、公開授業の様子を
紹介します。

有森さんやJICAからの
お客さんを迎えて、
ドキドキしている生徒たちです。

まずは
クラスみんなで声を揃え、
「アッサラーム アライコム!」




授業内容を把握し、構想を練る姿は真剣そのもの
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どのように描くと、よりよく自分の気持ちが伝わるだろうか
応援のメッセージがとどくのだろうか。
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この2年間、誰に対しても、どんな作品に対しても、
良さをみつけ、伸ばすことを大切にしてきた。
褒めるだけではダメ。
「ヘルゥ(いいね)」ぐらいは、誰でも言える。
個々の努力や態度、そして作品に対し、
「なぜ良いか」という、理由も伝える努力をしてきた。
あなたの、どういった部分が素晴らしいか、
どうやったら作品がより良くなるか・・・。
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大切にしたこと
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観賞の時間がスタート
絵の中にある思いやメッセージを自分の言葉で。
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7年B組 授業 鑑賞の時間より
「日本とヨルダン 心は一つ」(右から4番目)
日本の旗とヨルダンの旗 その間にハートを描いたのは、
心は一つだからです。私たちの心はつながっています

がんばってください。

「ろうそくの炎を絶やさず」(右端)
「ろうそくの炎は、「希望の光」の意味も含まれます。
レース中、ろうそくの火を灯したまま、ずっと力を出し切ってほしいです。ろうそくの火が消えないようみんなあきらめないでほしいです。

「手と手をとりあって」(中央)
「左右二つの手が日本の旗を支えています。上下には、イスラム装飾模様を描いています死海ランナーが
手と手をとりあって走るように応援しています。


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【授業後、生徒の感想】
*障がいを持った人たちは、日本人や有森さんとマラソンして、きっと嬉しいと思う。
だって
一人じゃなくて、
みんな一緒に走るから

(5年B組)

*私たちの学校に有森選手が来てくれて、とても嬉しかったです。
 明日、カラク・バカアの障がいを持った人たち、
 日本人によろしく伝えてください。(7年B組)

*障がいを持った人たちが、マラソンに挑戦することは、とってもすごいことです。
 死海マラソンは大変だと思うけど応援しています。
 もしテレビや新聞に映ったら、お母さんに自慢します。(7年B組)

*私は死海マラソンに行けないけれど、
 きっとみんな楽しんでゴールすると信じています。
 死海マラソンの成功を祈っています。(7年B組)

授業を終えて。生徒たちの励ましや応援が届きますように。

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【「届け 応援メッセージ」ナザール校から死海マラソンランナーへ 
 授業を終えて】
 下校途中、「うちにおいでよ」といって、家に案内してくれる生徒、
 私がわかるまで、根気強くアラビア語で通訳してくれる生徒、
 有森さんに言いたいからと、「ありがとう」の練習を繰り返していたのに、
 いざ有森さんの前になると、緊張して日本語を言えなかった生徒
 「カリーマ先生が好き。この学校にずっといてね。」と言ってくれる生徒、

そして、いつも私の思いを聞いてくれ、
私がやりたいように活動させてくれている、
最高の理解者、カウンターパートのタガリード(写真左)
有森さんの来校をきっかけに、
みんなと素敵な時間を共有できて、嬉しかったです。

ありがとう
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本業 美術科教育 

ヨルダン美術隊員、美術科教員である私たち、
パレスチナ難民局の学校で、みんなが学び合える研究授業を作ろうと考えた。
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12月 授業研究に向けて 約2週間、
カウンターパートと試行錯誤で取り組んだ。
単元が決まると、指導案作成。私が日本語と英語、
内容を口頭で説明し、さらにカウンターパートがアラビア語版を作成
(こちらが日本語指導案)
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一人ひとりの作品作りではなく、テーマ別のグループによる、
グループごとの製作にしよう。
土粘土は、手に入りやすい。一つの袋で20円くらい。
見本作品を作るために、いろんな粘土で作品作り。

授業の様子
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素材と十分にかかわり、友達とアイディアを出し合い、協力する。
一人ではつくれないものを一緒につくる楽しさを味わったり、
友達の活動を見て、自分に取り入れたりしている。
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友達からどんな刺激を受けて自分の表現に活かしたか。
作品作りを通し、どんなことを思ったか。
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授業後の研究会
経験と理論の上で美術科教育の専門家である、
私たちのおかあさん(森本SV)の言葉が心に残った。

やりっぱなしの授業でなく、次に生きる研究会。
よりよい授業に向けての実践的なアドバイス。
今回の教材は、技術の高低差(うまい・へた)がでにくく、
みんなにとって楽しる。
子供たちにも、身近な素材(葉っぱや木の実)などを用意させてみると
さらにいい。
土粘土の扱いは、なかなか難しい。管理や作成上の注意点、
また、時間配分などの質疑応答もあった。

授業でうみだされた 「私の世界」土粘土の作品たち
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2月、私にとって最後の学期がスタートした。

初心に戻る
ヨルダンにいる目的は、
中東の理解を深めるだとか、アラビア語習得、イスラムを学ぶためではない。

まずは、美術科教育
美術科授業のサポートが第一。
ヨルダン人同僚と、共に考え、
パレスチナ難民局にあった美術科教育の向上のために、
私は今、ここにいる。

日々の授業、生徒たちの製作活動、美術科教員・隊員たちとの学び合い、
思いっきって美術科教育に立ち向かっている、今を大切にしたい。

授業後の写真 
ヨルダンで美術科教育と格闘中の仲間たち
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美術科教育

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ヨルダン美術隊員の取り組み

この半年で、ヨルダンの美術隊員と協力して行った
活動を紹介します

私の学校は、ダウンタウンから10分程度の学校
ここにパレスチナ難民の多く住む地域「ナッザール」があります。
主に5年生から高1年の美術教育を勉強させてもらっています。
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この資料は、先日会議のために用意したプレゼンテーションの一部。
私の活動だけでなく、ヨルダンのパレスチナ難民局の学校3校の様子です。
(アラビア語訳は友だちにお願いしたものです)

今年、初めて展覧会を行いました。
神奈川県相模原市「風っこ展」の10分の1くらいの規模?・・・
ですが、とっても大変で、やりがいがありました。
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ヨルダン美術の開拓者、ゆーみん先輩(タイベ)と
シニアボランティアの美術科教育のプロ、
森本お母さん(ハシミ)と3校合同。

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授業案のアイディア交換などもやっています。
ゆーみんの学校からは、石鹸細工ネタを取り入れ、
森本お母さんの学校からは、パレスチナデザインを取り入れました。

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凧たこ上がれ。(ゆーみん撮影:タイベ女子中10年生(高校一年)
やっと、足並みがそろって、さあ、風が吹いたら
あがるぞ!というイメージで、大好きな写真です。

まだまだ凧があがるには、風もない。高く長く上がらない・・・。
でも、ようやくこれからという感じの
ヨルダンパレスチナ難民局の美術でした。

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